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運用ガイド

イベントで実際に使うときの設計の考え方をまとめます。

スタッフの付与方法を決める

「誰がスタッフか」は StaffRegistry が同期管理します。付与方法は2通りあり、併用もできます。

1. 表示名ホワイトリスト

StaffRegistry の「初期スタッフ名一覧」に VRChat の表示名を登録すると、その人はジョイン時に自動でスタッフになります。当日の操作が不要なので、メンバーが事前に確定しているイベントに向いています。

判定は表示名の完全一致です。名簿の作り方は次の節を参照してください。

2. スタッフ切替スイッチ

スイッチをインタラクトすると、押した本人が自分でスタッフ ON / OFF できます。当日に急遽スタッフを増やす場合や、名簿から漏れた人への対応に使えます。

スイッチに触れれば誰でも自分をスタッフにできます。 一般公開ワールドでは、スタッフ控室など来場者が入れない場所に置くか、設置しないでください。

スイッチで付与されたスタッフは「再入場でスタッフ自動復帰」(既定 ON)によって保存され、次のインスタンスでも自動でスタッフに戻ります。意図しない人が付いてしまった場合は、次のスタッフ一括解除スイッチを使ってください。

3. スタッフ一括解除スイッチ

2回触れると、スイッチで付与されたスタッフを全員ぶん解除します(1回目で確認待ち、時間内に2回目で確定)。誤って付いた人の後始末や、イベント終了後に付与を残さないための片付けに使います。

  • 押せるのはスタッフだけです。
  • 初期スタッフ名一覧に載っている人は解除されません。 名簿由来の付与はワールドに焼き込まれた設定なので、スイッチ由来の付与だけが対象です。
  • 保存された付与も消えるため、解除された人は次のインスタンスでもスタッフに戻りません。

その場に居ない人は解除できません

解除は、各自の端末が自分の保存データを書き換えることで成立します。そのためインスタンスに居ない人には届きません。 退室済みの人の付与を消すには、その人が入り直したときにもう一度スイッチを押してください。

使い分けの目安

  • 事前にメンバーが決まっている → ホワイトリストを主に使う
  • 当日の増減がある → 控室にスイッチを置いて併用する
  • 誰でも入れる常設ワールド → スイッチは置かず、ホワイトリストのみにする

名簿を準備する

  • 表示名は完全一致で判定されます。前後の空白や表記ゆれで一致しないことが最も多いトラブルです。本人にプロフィールからコピーしてもらうのが確実です。
  • 当日、スタッフに表示名を変更しないよう事前に周知してください。
  • 名簿は「編集」タブから .asset として書き出し/読み込みできます。同じメンバーで別のワールドを運営する場合に使い回せます(読み込みは上書きです)。
  • 名簿から漏れた人は、控室のスタッフ切替スイッチでその場で対応できます。

途中入室したときの挙動

イベント中の出入りで破綻しないよう、次のように動きます。

対象 途中から入室した場合
スタッフ判定 名簿に載っていれば入室時に自動で付与されます。名簿は誰かが入室するたびに配り直されるため、端末間で表示が食い違っても次の入退室で揃います
手動で付与したスタッフ 「再入場でスタッフ自動復帰」(既定 ON)なら、入り直しても自動でスタッフに戻ります
一斉メッセージ 過去のメッセージは表示されません。 送信からしばらく経ったものは、あとから入った人の画面には出ません
インカム チャンネルの参加状態は自動で再送され、少し遅れて揃います
テレポートのお気に入り 退室するとリセットされます

一斉メッセージは掲示板ではありません

「いま流れている連絡」として設計されています。遅れて来たスタッフにも伝える必要がある内容は、インカムで口頭で伝えるか、もう一度送ってください。

インカムのチャンネル

チャンネルは CH1〜CH6 と全体の7つで、それぞれ独立した通話になります。表示名は StaffIncomPanel の「チャンネル名」で変えられます(「受付」「ステージ」など)。

同じチャンネルでは複数人が同時に話せます(全二重)。送信を1人に制限する仕組みは無いため、混線を防ぐのは運用ルールの役目です。

「診断・修復」タブのインカム聴こえ方マトリクス検査を使うと、設定した構成で「誰の声が誰に聞こえるか」をエディタ上で確認できます。本番前の確認に使ってください。

定型メッセージを設計する

「編集」タブの プリセットメッセージ編集 から、定型文の追加・並べ替え・カテゴリ分けができます。保存するとボタン数も自動的に合わせられます。

  • 最初から15件(接客/CH誘導/移動/指示)が入っています。イベントに合わせて書き換えてください。
  • カテゴリ名でタブが分かれるため、当日よく使うものを1つのカテゴリにまとめると押しやすくなります。
  • TMP のリッチテキストが使えるため、緊急度の高いものは色を変えると目立ちます。

本番前の確認

本番前に、実際のワールドで動作を確認してください

本製品のもとになったプロトタイプは、30人規模のイベントで運用して安定して動作しました。それを超える規模や、ワールドの構成・同時に動く他のギミックによっては、想定どおりに動作しない可能性があります。

セットアップが正しく完了しているか、各機能が動くかを、本番前に必ず確認してください。イベント当日に不具合が発生した場合や、それによってイベントの進行に生じた損害について、こちらでは責任を負えません。

最低限、次を確認してから本番に臨むことを勧めます。

  • [ ] 「診断・修復」タブで指摘が出ていない
  • [ ] StaffRegistry の「ログ出力する」が OFF
  • [ ] スタッフ全員が名簿で自動 ON になる(一覧ボードで確認)
  • [ ] 各チャンネルで通話テストが通る
  • [ ] 密話が来場者側に聞こえないことを別アカウント等で確認
  • [ ] テレポート地点を一巡して着地位置を確認
  • [ ] 定型メッセージが今回のイベント用の内容になっている

設置上の注意

  • インカム本体と一斉メッセージ本体は、常時アクティブなオブジェクトに置く必要があります。 メニューを閉じても耳元での発話やメッセージ受信が機能するようにするためです。誤配置は診断が検出します。
  • インカムは1シーンに1つだけにしてください。音声基盤(PA Supervisor)が2つあるとプレイヤータグを取り合います。診断で複数検出された場合は統合してください。
  • スタッフ UI がワールド内のカメラやミラーに映らないよう、セットアップ時にレイヤー設定が行われます。ミラーの反射対象設定は診断で個別に確認・修正できます。